↑ライブインマジック前。集まるファン。

ライブインマジックは、地下1階にある。→

↑整理券

↑ステージ。かなり狭いです。

↑さぁ物販タイムだ。決戦に向かうファン。写真奥に物販スペースがある。

↑物販時の坂田知美ちゃん。手でハート作ってもらう。もっと落ち着いて撮りたかった。

↑アイコ(徳田愛子)ちゃん。st.Dollでは知美ちゃんに次ぐ人気者。中学2年生。

↑ちひろ(渡辺千裕)ちゃん。小学6年生萌え〜。

◎坂田知美イベント・レポート・st.Doll編(2005/8/28)

タクというのは、とてもエネルギーが必要な生き方である。欲望のために、常に前へ進むからである。8月28日、この日は一日アイドルのライブである。暑い中一日外出は、ひきこもりの私にはご免被りたい感じである。だが、好きなアイドルに会えるとなれば、暑い中出かけるために、日頃動くことが少ない心が動く。オタクの血が私を動かしてくれる。

 ライブ会場は、JRと地下鉄の市ヶ谷駅から10分ほど歩いた所の、ライブイン・マジック。アイドルオタクの聖地の一つとされているライブ会場だ。私も何度も訪れている。そばには、防衛庁がある。国を命がけで守る人々の機関のそばに、アイドルに血眼になるオタクのメッカがある。

 この日は、Jr.アイドル坂田知美ちゃんを一日応援する日である。彼女を応援して、もう3年になる。『ひきこもりセキラララ』執筆中に彼女を知り、執筆時の精神的な支えの一つだった。

 お昼の部は、知美ちゃんが所属する名古屋のダンス&ボーカルユニット、st.Doll(エスティー・ドール)と大阪のユニット・ダンシングBANANAの競演による、東名阪ツアー『Diving to Love』東京公演に参加。夜は、知美ちゃんと寺門仁美ちゃんのジョイントによる『帰ってきたなかよしライブ』に参加する。

 開演20分前の午前11時10分頃、ライブ会場前に到着。まだファンはまばらだった。あまり集まりが良くない感じ。ライブによっては、会場前の歩道は、オタクで一杯になる。

 

 11時30分近くになって、ようやく関係者が出てきて、ファンを整列させる。事前に郵送された整理券の番号順に並ぶシステム。今回はクジ運が良い。なんと3番である。いつもは40番台とか、80番台ということさえあった。

 

 スタッフが、撮影タイムについて変更点を説明している。今回は撮影タイムを設けず、代わりにアイドルが直接物販をするので、その際に撮影を許可するということ。なにぃ(怒り)!それではゆっくり撮影できないではないかと異を唱えようとしたが、それで良いというオタクが何人かいて、了承という形になった。あぁ。

 入場すると、なんとオールスタンディング!!いつもは椅子が用意されているのに。二時間以上も立ちっぱなしで観るのか。ヒキ生活で足腰が弱った私にはツライ。げんなりする。良い整理番号で、前の方の席をゲットできて余裕で観られると思ったのに。当てが外れた。しぶしぶ前列の左端に陣取る。

 

 12時過ぎ、ライブスタート!

 ガーン。失敗した。巨大スピーカーのそばに陣取ってしまったからだ。音波がバンバン顔を打って、耳が痛い。その場に座って観ることにする。そうすると、音波の下にいることが出来る。こういう時、バックからとりい出したる携帯簡易椅子は便利。これは特撮・アイドル好きのある友人にもらったものだ。出番は少ないが、あると確実に便利なアイテム。これを使えばデブの私は、直でしゃがんだ時のように膝を痛めることがないからだ。

 st.DollとダンシングBANANAの登場。オープニングは、2グループ計16人による、歌。このライブツアーテーマ曲、♪ダイビング・トゥー・ラヴ。狭いライブステージに、すし詰めのダンスである。続いて、♪暑中お見舞い申し上げます(キャンディーズ)。ファンは早くも大盛り上がり。

 出演者全員の紹介の後、st.Dollのステージ第一部開始。連続5曲を披露。以下曲紹介。

♪ ブラボー!ムッシュ・ルモンド (トランスバージョン)

 愛知万博・愛地球博のイメージソングのトランスバージョン。オリジナルはシャンソン。愛知出身アイドルの知美ちゃん達st.Dollは、愛地球博にも参加していて、同曲を歌っている。万博のステージにも立っている。ライブではファンお馴染みの曲である。

♪ ONE WAY

♪Hapi Hapi Birthday

 この2曲は、知美ちゃんのためのオリジナル曲。st.Dollのレパートリーにも入っている。これらもファンにはお馴染みの曲。

♪ さくらんぼ (大塚 愛)

♪BEFORE DAWN (AI-SACHI)

 曲を聴きながら、気になったのはお目当ての知美ちゃんではなく、ステージ向かって左端にいたエミコちゃん。マイクのコードが、ステージ端のマイクスタンドにからみついて、非常に踊りづらい状況だったのだ。どう対処するのか、ずっと気になってしまった。結局からみついたまま、なんとか5曲歌い終わった。狭いステージ、よけいな物はステージから下ろして欲しいものだ。出演者も踊りづらいだろうが、観ている方も気が散ってしまう。

 st.Dollのこの日の衣装は、愛知万博のステージで着ていた物で、ミニのワンピース。腰から下にはアイドルらしいフリフリ。足にはレッグウォーマー。靴は、白のスニーカー。8人は色分けされている。センターの知美ちゃんがオレンジ、ミキちゃん、アミちゃんが水色、エミコちゃん、マイちゃんが紺色、アイコちゃん、マヤちゃん、イノコちゃんが明るいグリーン。センターの知美ちゃんのみ暖色にして、映えるようにしている。全体に虹をイメージさせる配色。

 

 つづいて大阪のユニット・ダンシングBANANAのステージ第一部スタート。彼女たちのステージを観て、驚いた。非常に躍動感のあるダンスと、表現力。踊りが立体的なのだ。

 st.Dollのステージを何回か観てきて、彼女たちは確実に成長してきているのを知っている。最初はちょっと出来の良い学芸会風だったのが、お金を取って見せられるぐらいになった。

 そのst.DollがかすむくらいのパフォーマンスをダンシングBANANAは見せている。st.Dollは8人のメンバーが、前後4人ずつに並んで、交互に全面に出てくるフォーメーションが多い。全体の動きとしては、前後が入れ替わるだけ。ブラスバンドの動きに似ている。

 ところがダンシングBANANAは縦横無尽に各人が前に行ったり、飛び跳ねたりしているので、非常にステージの使い方が立体的なのだ。それでいて全体に調和が保たれている。無名の地方アイドルにも、こんな実力派がいるのだな。いや、けしてst.Dollのレヴェルが低いわけではなく、上には上がいるということだ。

 st.Dollは、この東名阪ツアーでダンシングBANANAと競演して、相当刺激になったのではないだろうか。自分たちものんびりしてはいらなれないと感じて欲しい。競い合う相手=ライバルは必要だ。良い意味での競い合いは、さらに技術・表現力をアップさせてくれるだろうから。ライバルに出会い、自分たちのレヴェルを知るという点で、今回はst.Doll単独のライブツアーでなくて良かったと思う。

 ただ見た目で判断して悪いのだが・・・アイドル的可愛さの平均値は、st.Dollの方が上かな(BANANAのみんな、ゴメン!)。

 それとst.Dollのメンバーは回を追うごとに、色気が出てきている。中高生で構成されているのだが、女の子は視線で容姿が磨かれることが分かる。

 ダンシングBANANAのステージが終わり、st.Dollのトークコーナー。司会はアイドルオタクにはお馴染み、村山ひとしさん。元浅井企画のお笑い芸人で、テレビ朝日『いきなり!黄金伝説。』に出演している芸人・飯尾和樹の元相方である。もみ上げがトレードマーク。

 メンバー内で物まねが流行っている話題になり、知美ちゃんがアホの坂田のマネ「あ〜りが〜とさ〜ん!」をする。ちょっとやりきってないのが残念。

 ムードメーカーのミキちゃんが割って入り、長州小力(ちょうしゅうこりき)のマネ「切れてないスよ」。小力は、ネタ元の長州力を知らない若い子にも人気なんだなぁ。不思議なり。それにしても、ミキちゃんはどの子の話題にも割って入る。

 メンバーのイノコちゃんが、かなりの不思議ちゃんだった。木とお話が出来ると発言。でもご本人は大真面目に発言。

 st.Dollステージ第二部スタート。曲は以下の通り。

♪SMILY (大塚 愛)

♪Dream×Dream (愛内里菜)

♪GET HAPPY (星村麻衣)

♪Crazy 4 U (倖田來未)

♪Red Beat of My Life (Eriko with Crunch 今井絵理子)

♪コイゴコロ

 私はライブ向きではないと思う。積極的に手拍子したり、声を出したり、そういう盛り上がり方が苦手なのだ。ぶちゃけ疲れるから。観客を見回すと、積極的に身体を使って、彼女たちを盛り上げる。オタクのエネルギーに、感心してしまう。そんなに騒いで、明日の仕事にさしさわりはないのだろうか。ヒッキーの私が大きなお世話だが。

 また私も含め、みかけは皆冴えないルックスで、目の沈んだアキバ系おじさん達なのだが、応援する時は少年のようになって弾ける。その豹変ぶりを見て、ちょっと可笑しくもある。やはり男はいくつになっても、女の子のエキスを感じると生き生きするんだなぁ。

 st.Dollのステージは終了。ダンシングBANANAの第二部ステージスタート。6曲を熱唱。最後は、一人一人挨拶。メンバー皆、涙涙。このツアーのためにそうとうきついレッスンを積んできたことが分かる。座って観ているのが悪くて、敬意を称して立って拍手を送る。

 最後はst.Dollも加わって、今一度ツアーテーマ曲♪ダイビング・トゥー・ラヴを熱唱。熱いステージに幕が下りた。

 

 さぁ、いよいよ物販タイムである。ファンは、カメラの準備をして、物販スペースへ。st.DollとダンシングBANANAが、会場後方の物販スペースに登場。

 

 販売品は、ツアーパンフ、記念Tシャツ、各ユニットの集合写真等。パンフがあって、なんと2,000円もするのに驚き。これはお財布的に誤算だった。

 群がったオタクの巣へと向かうが、なかなか前に進めない。ファンは物販品を買い、それらにサインを入れてもらい、写真撮影するので、その場にとどまる時間が長いのだ。しかも出演者全員のサインをもらったり、写真を撮ったりするので、ますます人混みが動かない。

 こういう時は、前へ前へと出た方が勝ちである。それをアイドルオタク用語で、がっつくというが、がっついた者勝ちなのだ。こういう時、オタクは譲り合うという精神がゼロなので、遠慮していると損をしてしまうのだが、私は気後れして、前に出られない。ここにも生存競争の激しさがある。

 オタクはエネルギーがないとつとまらない。

 20分くらいたって、やっと最前列に行けた。念願の知美ちゃんの前だ。「こっち向いて〜!」、「これにサインくださ〜い!」と声が飛び交い、左右後ろがオタでつかえていて落ち着かない。

 「やっと来れたよ。Dolls Vox(ドールズボックス。知美ちゃんが参加している東京のアイドルユニット。アルフィーの高見沢俊彦プロデュース)のCDとパンフレット下さい」

 「こんにちは〜。ありがとうございます。」

 相変わらず可愛いなぁ、知美ちゃん。その笑顔に、計3,890円也を献上する。

 とにかく知美ちゃんにサインをしてもらい、写真を撮らしてもらおう。急いでパンフにサインしてもらって、写真を二枚撮る。st.Dollのメンバー全員のサインが欲しいのだが、この大混雑では頼める状況ではなかった。長居出来るほど神経太くないし。

 最重要の用件のみを叶えて、あわただしく退避。

 

「もうすぐ終了でぇ〜す!」

 スタッフの声。他に可愛いと思った子を写真に納めたいと思い立ち、再びオタクの群れに突撃。st.Dollのアイコちゃん、アミちゃん、ダンシグBANANAの長身小学生・ちひろちゃんを一枚ずつ撮る。

 

 こうして狂乱の物販タイムは終了した。このシステムは、あまりに競争的で、落ち着いて写真が撮れない。皆際限なく写真を撮り続けるので、終了時間も延びてしまう弊害もある。またスポットライトが当たっていないので、薄暗い中で撮るため、フラッシュを焚かなければならない。すると、フラッシュで被写体が白く写ってしまうのだ。やはり撮影時間が決まっている撮影タイムは、別個に設けた方が良い。

 興奮状態のまま、イベントは終了。疲れたー・・・。オタク・カラータイマーは、ピコピコ赤色。夜の部に備えて、とりあえず昼飯でエネルギーチャージだ〜。もうすぐ4時だよ・・・。(帰ってきたなかよしライブ編へ続く)

ー未完(2010年1月)